療育

療育を始めたお話

この記事は、

自閉傾向の強かった息子が、

2歳3ヶ月の頃に療育を始めたときのお話です。

・療育を始める目安は?

・そもそも療育の必要性を受け止められない。。

育てにくい子どもを持つママさんへ向けて、

自身の経験からお伝えしたいと思います。

療育とは、

発達が年齢相応に進んでいない子どもに対して、

支援という形で発達を促す目的がある。

大きな目標・・・将来の自立や社会参加

改めまして、meiと申します。

我が子は1〜2歳の頃がもっとも自閉傾向が強く、

主観的に見ても濃いグレーゾーン※かな?発達障害かな?

という状態でした。

そこから療育※を始め、

DQ70以下だった状態→DQ91まで上がり、

6歳の今は、

グレーゾーンの状態が見え隠れはするものの、

友達同士で楽しく遊び、授業を座って聞き、

普通小学校の普通学級で過ごしています。

「指差ししない」

「コミュニケーションが取りづらい」

で悩んでいませんか?

育てにくさの真っ只中で、しんどい夜を過ごしていませんか?

私は療育のプロでも医学のプロでもなく、

ただの経験者という立場ではありますが、

我が子の人が変わったように、

コミュニケーションが楽しく取れるようになるまで

本当に良かったと思える療育について書いていますので、

少しでも参考になったら幸いに思います😊

※グレーゾーンとは、定型発達と発達障害の間に存在する、「発達障害の傾向がある」人のことを呼んでいます。明確な境界線がなく、診断を受けてもおかしくない濃いグレーから、性格とも捉らえることができる薄いグレーまで、ひとりとして同じ状態はないと考えます。

 ※我が家の療育

 児童発達支援管轄の療育週に2回(集団型1つと、個人型1つ)

 →後に1回(仕事復帰で時間が取れなかったため)

 モンテッソーリ教育→子どもの家での保育過程

 家での取り組み→おうちモンテ、実体験を意識した旅育など実行

療育を始める目安〜我が子の療育前の状態〜

0歳の頃 

よく泣く・微笑みが少ない・人見知りが少ない・呼んでも振り向かない

よく泣きましたが、、赤ちゃんなので泣くよねというレベルです。

あやしたら笑うのですが、

あまり微笑み合うということがなかったと思います。

人見知りが少なく、場所見知りは少しありました。

ひとり遊びが多かったです。

運動能力に関しては、むしろ発達が早かったです。

背中スイッチは付いていたけど、

睡眠障害などはありませんでした。

急な音の変化で不自然にギャン泣きしたことが数回ありました。

今思えば、人より物への興味が強かったです。

1歳の頃 

バイバイ(模倣)全くしない・指差ししない・クルクル回る・クレーン現象・多動・他人と目が合いにくい・表情が乏しい

バイバイしないことが一番の気がかりとなって市に相談。

その時は、まだ1歳なので様子見ということになりました。

その後1歳半検診で、「指差し」の項目を前に、

初めて「指差し」という発達段階を知り、

同時に私は指差しノイローゼになりました。

コミュニケーションの手段がない我が子は、

クレーン行動(親の手を使って物事を要求する)が多くなりました。

クルクル回ったり、目の横で棒を振ったり、

光を横目でみたり、直線を行ったり来たりと、

不思議な行動が多くなってきました。

合わせて急に走り出すという衝動的な感じや、

多動的な感じがあり、まさに手のかかる大変な時期でした。

家族の中で視線が合わないなど感じたことがなかったのですが、

他人とほとんど視線が合いませんでした。

他の子どもを見て、

こんなにも眼差しが合うものなのだと衝撃を受けました。

2歳の頃 

共感の指差ししない・意味のある発語ゼロ・奇声を発する・落ち着きがない

2歳になっても指差しや意味のある言葉はなく、

様子を見続けることに限界がきていました。

思い通りにならない時には奇声をあげる。

物理的にできないことが理解できないず癇癪を起こす。

(抜けない枝を抜けと叫ぶ、連結できないおもちゃを繋げろと泣く)など。

一口食べては立つという状態で、椅子にずっと座ることが苦手でした。

療育を始めたきっかけ(2歳3ヶ月からスタート)

・同じ境遇の友人からのアドバイス

・家族での意見の一致

発達への心配が出はじめたのは1歳になった頃ですが、

言葉は出ないことに関して周りから

「心配ないよ」、「男の子は遅いよ」

などの声もあり、

怖いものに蓋をするように、前向きな声を重視して、

出来るだけ自身も考えないようにしていました。

家族(主に夫)は、全く心配しておらず、

祖父母も、ひとり目の孫ということで、

ある意味個性をすっかり受け入れていました。

きっかけとしてはやはり1歳半検診。

一応様子見にはなったものの、

その後も保健師さんからの連絡が続き、

かなり心配されている事に、心がざわつきました。

その状態を友人に相談し、発達障害の子をお持ちのお母さんから

息子の様子を見て、言い辛かっただろうと思いますが、

進めてくれたのが大きな機動力となりました。

そして、夫含め家族との話し合いで方向性が一致したので、

随分と迷った末ではありますが2歳3ヶ月からのスタートとなりました。

療育は百利あっても害なしというとてもいいものですが、

家族の中で意見が別れることもあります。

お子様だけでなく、お母さんへのフォローが大きい療育ですので、

お母さんがしんどいかどうかの物差しもしっかりみてもらってください。

始めるタイミングで多い例

・1歳・1歳半検診で様子見となり、2歳くらいからスタート

・3歳・3歳半検診や保育園・幼稚園などで指摘され、3歳半頃からスタート

・就学前検診などで指摘され、5歳・6歳頃からスタート

我が家は2歳くらいに療育希望しましたが、

実際には準備に時間がかかる(発達検査や療育先への見学など)

ので2歳3ヶ月からのスタートとなりました。

療育の始め方

いよいよ療育のスタート!

市町村の窓口に問い合わせる

もし保育園等からの指摘や、

検診での指摘があった場合は、

同時に案内してくださると思いますが、

市役所など児童発達支援の窓口に問い合わせてみましょう。

グレーゾーンの子どもが療育を受けるためには、

保健師さんや心理士さんに、

療育の必要性を認めてもらう必要があります。

発達検査の予約をする

この時点で3ヶ月待ちということもあります。

昨今同じような境遇のお子様は多く、

検査自体が混み合っています。

発達検査を受ける

うちの子が受けていたのは、

新版K式発達検査というメジャーなもの。

課題ができるかどうかに加えて、

やりとりや動きの様子もみられます。

場所によって普段通りにできない場合もあるので、

自宅に来てくれるところもあります。

一応目安をみる判断材料になりますが、

個人的にはこれを重視するべきなのか疑問なところです・・。

しかしここで発達の遅れが目立つと判断いただいた場合は、

保健師さんから療育の必要性を認めてもらったことになり、

療育を受けるための切符を手にすることができます。

療育先の見学に行く

見学はとってもとっても大切です。

私は4箇所くらい見に行きましたが、

実際に事業所の方と合う合わないがありました。

事業所によって様々がカラーがありますので、

何となく子どもと楽しめそうという目線でもいいので、

見学や聞き込みなどの調査はしておいたほうがいいです!

療育先との相性

事業所を運営されている方との相性は大切と感じました。

良し悪しを測る部分ではありませんが、

話しやすさ(相談しやすさ)や、価値観と言いますか、

物事を見る目線であったりが近い事業所であるとより良いと思います。

資格者の有無

お子様の困り感がどこから出ているものなのかわからない状態で始めるので、

それぞれ専門分野で診てくれる方がいると心強いです。

理学作業療法士さんや言語聴覚士さんなどは全員がいるところは少ないのですが、

作業療法士さんが常駐されている事業所は結構あると思います。

集団療育か個別療育か

療育先にも様々なカラーがあります。

集団で行う療育では、同じ年齢の子どもたちとの関わりから学ぶこともあるため、

家ではできない良さがあります。

集団と言っても幼稚園のような大人数ではなく、

5〜10名の少人数であることが多く、

そこに同人数くらいの支援士さんがついていることも珍しくありません。

個別で行う療育では、まさにその子にとって求められるものを

じっくり見出してくれるので、

年齢や状況によっては個別の方がいい場合もあります。

私は当初、集団療育と個別療育(主に感覚統合)の2箇所に通っていました。

子どもの発達の中でよりプラスになるのはどこか、探りながら軌道修正も必要です。

立地条件や送迎の有無

立地も重要な要素です。少なくとも週に1回は通う場所ですので、長く続けることを見越して、どのくらいの負担になるのか事前に確認しておきましょう。

途中で療育先を変更することは可能ですが、

書類関係が結構大変なので、出来るだけ最初に慎重に選ぶことがいいと思います。

プラン(療育計画)を企てる

療育を始めるにあたり、計画を立てます。

市町村によってそれぞれかもしれませんが、

私の住んでいる地域では、家族で計画するセルフプランと、

事業所の方と相談して決めるものとがあり、

短期(長期)的な目標や事業所に求める支援などを書きます。

おおよそ1年に一度の見直しがあり、その都度計画をします。

そもそも療育を受け止められない・・

療育、リハビリをするべき状態なのかどうか。

子どもはまだまだ幼いのに。

産後お母さんになって僅かな時間しかたっていないのに。

あっさり受け止められるようなものではないと思います。

でも早期療育を受けることについて、

全く抵抗がないというママはいないです。

例えば兄弟で一度経験があったり、

詳しく教えてくれる友達がいたりすると別ですが、

新しいことというだけで抵抗はどうしてもありますよね。

・知らないことだから、抵抗があって当たり前

・時間やお金などの物理的な問題も課題

・家族での話し合いにもパワーがいる

・周りと違うことをすることにもパワーがいる

・うちの子は障害児として生きていくの?

+ 療育を受けるまでもやることが多い・・

そのために、療育は良いと思っていても、どこか

私もそんな感じで、なかなか踏み出すことができずにいました。

心が潰れそうになる毎日でした。

もし療育に通うことに抵抗があるのであれば、

家でできることもたくさんあります。

小さなステップから始めてみるのもいいです。

早期(0歳〜6歳)療育のメリット

感覚統合の効果が出やすい

三つ子の魂百までとも言われるように、

3歳までの脳は大人の想像を超えるパワーがあります。

3歳を超えると次の段階は6歳。

この年齢までにいかに多く関わったかが、

その後の人生にも大きく関わるそうです。

6歳を超えても成長はたくさんしますが、

感覚的なもの(目に見えない部分)に関しては

幼い方がより効果的だそうです。

どこに困り感あるのかゆっくり探る時間が持てる

様子見しながらも、あっとゆうまに3歳になり、

あっとゆうまに小学生になります。

原因究明ではなく、どんなところに困るのか状況把握です。

その子にあった療育方法を探るのは早いに越したことがないです。

適切な時期に適切な支援をするためにも♪

心の備えは大きい

これは親にとってのことですが、早くからの療育は備えにもなります。

心の準備、知識の備えをしておくだけでもメリットだと思います。

早い時期から子どもに「自分」を知る習慣を与えることができる

療育をすることで一生懸命子どもの個性と向き合うようになります。

向き合わざると得ないのですが、おそらく発達のつまづきがなければ、

こんなに早い段階から子どもの個性について、

じっくり時間を割くことを優先しないでしょうし、

まして将来の自立について考えることはしないと思います。

幼児期は主に親が考えているだけかもしれませんが、

小学校に上がってその後は子ども自身も含めて、

自分は何が好きで何が得意で苦手なんだろうと、

自分の凸凹を理解していく習慣が、

大人になってとても大きな武器になると思います。

療育のデメリット

健常者にとっても良いと言われている療育なので、

子どもにとってデメリットは無いという意見がほとんどです。

最後に

「困り感が減ったら治ったようなもの」

だと思っています。

「自閉症など発達障害は病気ではないので治ることはありません」

息子が1歳のときに何度も目にし、

何度も落胆した一文です。

でも、

「治らない」 か

「治る」か

の2択ではない、複雑な世界だと思います。

要は本人とその家族が、社会で困ることが減れば、

それはその人によっては治ったようなものです。

(困らせること・・も含まれますかね・・)

視力が落ちて裸眼では生きづらい。

でも眼鏡をかけたら生活できるので、

特別な障害者ではないですよね。

療育(リハビリ)は、その眼鏡の役割を担う力を、

いくつも備えていくようなイメージです。

「発達障害はその子が障害なのではなく、社会の環境がその子にとって障害である」

社会が健常者向け(多数派)に合わせて作られているわけなので、

困ることが多くて当然。

環境が違っていればまた困る人も違った気がします。

現在我が子は一見普通に見えます。

おそらく客観的にも。

でも授かった個性はしっかり持ち合わせており、

それが長所にも短所にもなり得ますが、

性格の範囲に入るのでは。。というところです。

どんな子でも同じかもしれませんが一喜一憂しながら今日も成長しています。